楽しかった~!!
お芝居はもちろん、漫才もライブも全パート楽しくて、地獄楽とはまた違った意味でエンタメてんこ盛りな舞台「カミシモ」は、日々のものすごいエネルギー源になった。
彼らのこれからが楽しみで仕方ないので、彼らのこれまでを書き留めておこうと思う。
◎いつか懐かしく思い出す時は
舞台のシーズン2(以下舞台2)を見て、ねあんでるの2人は、軽薄なキャラクターが売りにも関わらず、根は物凄く慎重なんだろうな、という印象を受けた。未明はどんな時も場の空気を悪くしないように黒旗の顔色を窺っているし、黒旗は自分の内で考え込んでいる割にいつも言葉足らず。ねあんでるの今後の乗り越えなければならない課題のひとつは、お互いが自分の気持ちに素直になることなのではないか、と感じていた。
ドラマのシーズン2(以下ドラマ2)では、これまた多くを語らずに「漫才を辞める」と言い切った黒旗に、未明は声を荒らげて「バンバンはいつも勝手だ」「俺なんか必要ない」と自分の気持ちを一方的にぶつける。しかし、この時の未明の怒鳴り方は、おどけている様子もあり、まだ空気を読んで、自分の気持ちを抑えている面もあるように見える。
そして、向かえた決戦前夜篇、2人はいきなりトップスピードで自分の気持ちをぶつけ合う。驚いたのは、「何があったの?」と聞かれた黒旗がすらすらと自分たちの状況を語り始めたことだ。それも主観的に。その変わり様に、ドバイでの2人の紆余曲折が表れているように感じた。未明の台詞から、ドバイでの2人は喧嘩をしながらも話し合いの場を設けたことがわかる。お互いに相方しか頼る人のいない異国の地で、自分と相方について嫌でも考える日々だったことを想像した。
ずっと自分の気持ちを蔑ろにしてきた2人が、相方の為に、コンビの為に、自分の気持ちに向き合った。それは、2人が漫才師ねあんでるを続けていく覚悟の表れだと思う。
3回戦を突破したねあんでるは、2人で「最強の漫才師になろうよ」と誓い合う。舞台2で漫才師という夢を得た2人が、ドラマ2で初めて自分たちの漫才を見に来たお客さんを目の前にし、画面越しではなく、生身の人間を笑わせる喜びを知った。そして、決戦前夜篇では、2人の結束はさらに固くなり、漫才師として覚悟を新たにする。
舞台やドラマを通して見られるのは、彼らの日々の中ではほんの数日でしかない。しかし、その間の時間が自然と想像される程、どのコンビの姿も丁寧に描く脚本と演出、そしてお芝居に愛を感じた。
◎それってつまりは なんかよさげじゃない?
なんかよさげどころか、最高だったのでまだまだ書きます。
カミシモといえば漫才なので、まずは漫才について。前回に引き続き、めちゃくちゃ面白かった!
私が何かを選ぶ時、面白いかどうかが優先順位のかなり上位に入る。その選択をし続けた先にいるのが、推しというわけで。つまり、私の中で最高に面白い人が全力で笑わせようとしているんだから、面白くないわけがないんですよ。連日、口角が上がりすぎて痛くなるくらい笑って、内面から元気になった感じがした。
ねあんでるのネタも、舞台2から徐々に傾向が変わってきていて、パチファンに向けて策を練った結果なんだろうなと想像出来るところも楽しかった。
それから、ライブパート、振付が最高。大好き。格好良さとキャッチーさが共存していて、カミシモの良さを全力で引き出している。その格好良さとキャッチーさは、歌詞の意味を拾って振りを付けながら、歌の音と伴奏の音をバランス良く取って作られているから生まれているのではと思う。
私はつばさくんのダンスの中で、特にリズムの真ん中を捉えたようなリズム感が好きだ。そんな踊り方をするつばさくんが、カミシモの振付を踊ると、取っている音がくっきりとして、視覚からもリズムを感じられて、楽しさが倍増する。
それでいて、余韻もあるつばさくんの踊り方。リズムをきちんと刻んでいる中に、ふわっと力を抜く瞬間があって、その緩急に心を鷲掴みにされた。
どの瞬間を切り取っても、私が考える最高の木津つばさDance ver.で、興奮と感動で全身が満たされた。
舞台のシーズン2ももちろん楽しかったのだが、ねあんでるの物語がより濃く描かれたことによって、彼らへの愛着が増した。より漫才コンビらしくなったねあんでるが眩しくて、目頭が熱くなった時、「私、ねあんでるのことめちゃくちゃ好きだな!!」と思った。以前からあった、ねあんでるの単独ライブを待ち望む気持ちがより強くなった。それは、ねあんでるの存在が好きという気持ちに加えて、ねあんでるのこれからへの絶大な期待も理由の一つだ。